123号【後継者育成事業】

 市商連、後継者育成事業の実施状況(8月末現在)
 情報交換会やアンケートを実施
 日本全体の高齢化が急ピッチで進んでいるが、商店街構成員の高齢化も進展している。チェーン店の台頭や消費行動の変化などで地場の生業型店舗を中心に廃業する店、後継者難の店がこの数年急増しており、商店街活動の担い手が減少、中には活動ができないため組織を解散する商店会も出ている。
 商店街の衰退は、「安全・コミュニティー活動などの担い手が減少する、ということで地域社会にとってもマイナスとなる」ため、市商連では今年度の重点事業として、「後継者育成事業」に取り組んでいる。
 これまで、市内商店会青年部の役員数名による情報交換会と市商連加盟商店会へのアンケートを実施している。

■情報交換会での意見
「交流の意義はあるが、お仕着せでは続かない」
 情報交換会は7月に実施。西区・藤棚一番街商店街協組、南区・横浜弘明寺商店街協組などの若手商業者らが参加した。
 「お互いの活動状況を公表したり、悩みを出し合い、問題点の解決に役立てられればいい」という期待は共通していたが、「単会青年部なら活発に意見が出るだろうが、区商連となるとお互いよく知らないので、人間関係をつくるまでが大変。市商連となると、なおさら難しい」、「若手はどこも商売の第一線で忙しい。しかもチェーン店が増え、最初から商店街活動に参加しない店も増えているので、地元の青年部すらまとまりにくい」、「組織としてキッチリ作ってしまうと、『市商連の会合だから出なければ、市商連の事業だからやらなければ』という義務感が先にきて、楽しさがなくなるのでは。商店街活動に関心のある現場の人同士で進める草の根的なものでないと、すぐにマンネリ化する」といった意見も出され、「市商連の若手経営者らによるネットワークづくりについては、次の機会に各自が改めて考えを出し合う」ことで終わった。

■アンケートから
「若手組織があるのは4分の1、商店会の担い手難に苦慮」

 アンケートは、8月初めに、市商連加盟368商店会に調査票を郵送。8月末現在の回答は88商店会。うち69商店会(78%)が、「商店会に青年部など若手組織はない」(うち、今後設立予定は3商店会)」というものだった。
 「会員が減少して青年部をつくるどころではない」という会も増えている。一方で、「青年部組織はないが、執行部自体が40〜50歳代と比較的若く、青年部の必要性は感じていない」という会もみられた。 

■過去の調査でも同様の悩み人材難は長期的な傾向
 本紙では、90年に青年部組織のある52商店会(89年の市経済局調査で把握)を対象にアンケートを実施しており、「イベントなどで若手が行動力やアイデアを出してなくてはならない存在になっている」、「研修、親睦事業などを積極的に行っている」という会が少なくなかったが、そのような会からも、「高齢化や多忙、テナント増加などで人が集まらない」、「活動がマンネリ化し、徒労感がある」などの悩みが出されていた。
 
■多様な状況下における若手ネットワーク構築の課題
 若手組織といっても、範囲(区商連、地域の連合組織、単会)、事業(親睦・研修・販売促進・地域との連携・商業集積等々)、組織の独立性など多様な問題・テーマがあり、各地域・会で優先度が異なる。
 そのような状況で市単位の若手ネットワークを構築する意味、そしてネットワークの形態など、詰めるべき課題がある。
 他都市を含めた活動事例などから、それらの課題解決策を探り、随時報告していきたい。

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